事例と対策
○ 給与における年功給の割合が高く、若手社員のモチベーションが上がらない。
これまで賃金制度の見直しを行わず、時代とともに中高齢層が増え、景気回復でようやく若年層も増えつつある企業の例です。
旧来、多く存在していた年功給(年齢給)が毎年上がり、その額が給与の多くを占めると、有能な若手社員の勤労意欲が衰え、能力を発揮しなかったり、転職してしまう可能性も高くなります。この場合、賞与の支給額にも影響することがほとんどです。年功給の比率を見直す一方、能力給や企業への貢献度を反映した給与構成にすることが必要です。また、中高齢層が就いている職務・職種と能力を再評価し、実態を反映した制度へと見直すことが必要です。
○ 遅刻者が残業手当の支払いを求めてきた。
当日の朝、1時間の遅刻をした社員が終業時間後、1時間の残業をして手当の支払いを求めてきた場合です。
就業時間が9時〜17時(昼休憩1時間)とすると労働時間は7時間です。このため、この社員は計算上は通常通りの時間を労働したことになりますが、ルールを明確にしていれば当然、残業手当は発生しません。出勤簿やタイムカードなどによる時間管理をし、遅刻時間分の給与は「ノーワーク・ノーペイ」の原則から差し引くことになります。周囲の社員への影響も考慮すると、厳格な運用が必要です。
終業時間後の労働は、業務上、本当に必要なものなのかどうかを判断するためにも、このケースに限らず、事前申請や職務評価を行う必要があります。また、残業時の残業代は、割り増しすべきものとそうでないものがあります。