濱塚 社会保険労務士事務所

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社会保険労務士

賃金制度について

     

 賃金制度とは、毎月の給料や賞与などの支給に際し、そのベースとなる基準を定めた金銭の支給ルールです。給料は年功給、職務給、職能給、各種手当などで構成し、賞与は基準となる金額の数ヶ月分を支給する企業が一般的です。年齢や入社歴を反映した制度が多く見られますが、各職務に応じた制度や個人の能力、企業への貢献度を反映した制度作りが望まれます。
 また、「少子高齢化」や「多様な働き方」に対応できる制度を導入する動きが盛んになってきています。男女を問わず、子育てと仕事を両立できる柔軟な賃金制度、定年退職後の再雇用を見据えた賃金制度など、これまでの画一的な制度を見直すことが求められています。
 昨今は、いわゆるサービス残業に対し、労働者側からの残業手当請求や行政側からの是正指導も増えています。単に時間外労働となっただけで「残業」と解釈する拡大解釈も見られますが、明確なルールを定めてトラブルを回避することが労使双方にとって得策です。

事例と対策

 ○ 給与における年功給の割合が高く、若手社員のモチベーションが上がらない。

 これまで賃金制度の見直しを行わず、時代とともに中高齢層が増え、景気回復でようやく若年層も増えつつある企業の例です。

 旧来、多く存在していた年功給(年齢給)が毎年上がり、その額が給与の多くを占めると、有能な若手社員の勤労意欲が衰え、能力を発揮しなかったり、転職してしまう可能性も高くなります。この場合、賞与の支給額にも影響することがほとんどです。年功給の比率を見直す一方、能力給や企業への貢献度を反映した給与構成にすることが必要です。また、中高齢層が就いている職務・職種と能力を再評価し、実態を反映した制度へと見直すことが必要です。

 ○ 遅刻者が残業手当の支払いを求めてきた。

 当日の朝、1時間の遅刻をした社員が終業時間後、1時間の残業をして手当の支払いを求めてきた場合です。

 就業時間が9時〜17時(昼休憩1時間)とすると労働時間は7時間です。このため、この社員は計算上は通常通りの時間を労働したことになりますが、ルールを明確にしていれば当然、残業手当は発生しません。出勤簿やタイムカードなどによる時間管理をし、遅刻時間分の給与は「ノーワーク・ノーペイ」の原則から差し引くことになります。周囲の社員への影響も考慮すると、厳格な運用が必要です。
 終業時間後の労働は、業務上、本当に必要なものなのかどうかを判断するためにも、このケースに限らず、事前申請や職務評価を行う必要があります。また、残業時の残業代は、割り増しすべきものとそうでないものがあります。