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トピックス
残業代割増率の引き上げ−−−H20/12/15 〜賃金制度の改定検討を〜
裁判員制度と就業規則−−−H20/12/1 〜就業規則の再点検必須〜
適格年金廃止への対応−−−H20/11/15 〜中退共の活用〜
助成金制度の有効活用−−−H20/11/1 〜国の施策を先取り〜
創業に伴う助成金制度−−−H20/10/15 〜経費または人件費への助成〜
社会保険の標準報酬月額−−−H20/10/2 〜社会保険事務所による改定、年金への影響〜
管理監督者の判断基準−−−H20/9/15 〜採用責任などを通達〜
企業年金の請求漏れ−−−H20/9/1 〜加入歴のある方は自己申請〜
5つの安心プラン−−−H20/8/15 〜在職老齢年金の制度見直しも〜
派遣労働の規制検討−−−H20/8/1 〜柔軟な働き方とのギャップ〜
労災認定の増加−−−H20/7/18 〜非正規社員の過労死〜
会社営業トラブルの回避−−−H20/7/1 〜根本は労使関係〜
両立支援策の拡充−−−H20/6/15 〜仕事と家庭の両立促す〜
改正パートタイム労働法A−−−H20/6/1 〜通常の労働者への転換推進義務〜
改正パートタイム労働法@−−−H20/5/15 〜労働条件の明示義務〜
労働契約の変更に配慮−−−H20/4/29 〜不利益変更回避や労使同意を〜
ねんきん特別便−−−H20/4/18 〜確認はがきなどの提出を〜
労災認定基準−−−H20/4/8 〜労基署、家族の記録で認める〜
職場の配置転換訴訟−−−H20/3/31 〜一方的な対応は違法?〜
60歳以降の最適賃金−−−H20/3/22 〜公的給付の有効活用を〜
時間外手当の割増率増加−−−H20/3/11 〜残業抑制となるか〜
管理監督者の扱いを再考−−−H20/3/2 〜飲食業の労働改革〜
宙に浮いた年金記録問題−−−H20/2/24 〜全記録の修正は可能か〜
就業規則の重要性−−−H20/2/17 〜企業防衛には不可欠〜
定年後の再雇用制度について−−−H20/2/11 〜適正な賃金水準はどのくらいか〜
管理監督者への残業代支払い訴訟−−−H20/2/3 〜法律と実態との乖離〜
労働・社会保険の加入者層について−−−H20/1/26 〜適用基準の強化も検討〜
労働契約法の意義−−−H20/1/19 〜就業規則の重要性高まる〜
厚生年金未納事業所への対応強化−−−H20/1/12 〜厚労省、強制徴収へ〜
パート労働者への労働条件明示義務厳格に−−−H20/1/7 〜4月からパートタイム労働法が改正〜
派遣労働のあり方−−−H19/12/27 〜今後も企業は積極活用するのか〜
外国人看護師らの受け入れ体制−−−H19/12/24 〜インドネシアから実現へ〜
ワーク・ライフ・バランスの実現−−−H19/12/18 〜業務遂行のあり方を再検討〜
女性労働者の正社員化加速−−−H19/12/11 〜年金財政の未来は明るい?〜
厚生年金の企業側未納責任問題−−−H19/12/5 〜特例法案、衆議院で可決〜
働く高齢者への年金減額は必要か−−−H19/11/30 〜ジャパンマネーの流出懸念〜
障害者の雇用率アップ−−−H19/11/26 〜30万人を突破〜
退職所得への課税方法−−−H19/11/21 〜増税の可能性も〜
定年見直しによる助成金−−−H19/11/16 〜高齢法の適合要件〜
パートタイム労働法の改正について−−−H19/11/11 〜雇用継続の見直し論も浮上か〜
企業の長時間労働是正増える−−−H19/11/7 〜残業の申請・承認を厳格化〜
年金制度はどうあるべきか−−−H19/11/2 〜保険料方式か税方式か〜
サービス残業代、23億円支払い−−−H19/10/31 〜中間決算赤字に、有価証券売却で補填〜
女性の育児支援で産後就労増加へ−−−H19/10/25 〜追加費用は1.5兆円〜
正規労働者減少−−−H19/10/19 〜30代男性は長時間労働〜
高齢者継続雇用制度の導入充実−−−H19/10/12 〜有給休暇取得率は伸びず〜
団塊世代、定年後はアジアで就職−−−H19/9/28 〜年金・健康管理も万全〜
残業代割増率の引き上げ−−−H20/12/15 〜賃金制度の改定検討を〜 平成22年4月から、企業が支払う残業代が引き上げられます。 現在は一律25%の上乗せですが、これを45時間までとし、45時間超〜60時間までは労使協議、60時間を超えると50%以上の上乗せをしなければなりません。 中小企業は60時間を超えた部分の50%以上の適用は3年間、猶予されますが、いずれは適用されることになります。 企業にとっては、労働時間の管理以外にも時間外労働の削減に向けた取り組みを強化するとともに、賃金制度そのものを見直す必要があります。
裁判員制度と就業規則−−−H20/12/1 〜就業規則の再点検必須〜 11月28日に送付された裁判員候補者の案内。企業側にとっては社員が候補者に該当している場合を見据え、今後の対応方法を検討する必要があります。 案内が送付された社員は、いずれ送付されることになる呼出状に応じて裁判所へ出向く必要が生じ、されに選ばれた場合は実際の裁判に参加することになります。 裁判員制度への参加の意思を妨げることはできません。このため、企業は該当する社員の日程や賃金の扱いを明確に定める必要が生じます。参加する日をどのような休暇とするのか、その日の賃金をどのように設定するのかなど、就業規則に明確に定めることによって円滑な運用が可能になるものと考えられます。 今回、候補者となる社員がいなかったとしても、毎年、新たな候補者が選ばれるため、いずれは社員の方が該当するという前提のもと、その時のルールを就業規則に定めておくことが望まれます。
適格年金廃止への対応−−−H20/11/15 〜中退共の活用〜 平成24年3月で廃止となる適格退職年金制度。廃止に伴う移行の受け皿として活用されているのは主に中退共です。 積立不足を穴埋めすることなく比較的スムーズに移行できることがメリットとされ、適格退職年金を活用している中小企業にとっては最も導入しやすい制度であるためです。 移行に伴い忘れがちなのが退職金規程の点検。制度の変更はあくまでも退職金準備方法が変わったに過ぎず、残された退職金規程に基づく金額は従来通り、支払わなくてはなりません。 安易に変更すると、就業規則の不利益変更と見られ、労使間のトラブルも発生しかねません。制度の移行に伴い、規程の点検・見直しも必ず行う必要があります。
助成金制度の有効活用−−−H20/11/1 〜国の施策を先取り〜 助成金は当然ながら一定の目的をもって支給され、その制度が有効に活用されたかどうか事後に評価されるもの。この「目的」とは、政府が目指す企業施策の方向性に沿って、企業の行
動を促す一種の誘い水としての役割であるといえます。 かつて非常に多くの企業が利用した継続雇用制度奨励金(継続雇用定着促進助成金:65歳までの継続雇用制度の導入等に対する助成)は、平成18年の高齢法の改正を見据えて企業に継続雇用制度等の導入を促す目的をもって実施された制度であったといえるでしょう。 助成金とは、国が今後どのような企業施策の方向性を持っているのか、どのような法律改正を目指しているのか、その先行指標であるということができます。 今年度、「70歳まで働ける企業奨励金」が誕生しましたが、これはどのようなことを意味しているのかというと、「将来国は企業の定年年齢の義務について現在以上の引き上げを目指している」ということを読み取ることができます。あるいは年金の支給開始年齢(現在は65歳:経過措置により引き上げ中)のさらなる引き上げまでも目指しているのではないか、という見方もできるでしょう。
創業に伴う助成金制度−−−H20/10/15 〜経費または人件費への助成〜 まとまった資金が必要となる会社設立。その会社設立当初の経費や社員の雇用に伴う人件費に対し、助成金制度が適用されることがあります。 会社を退職した方が創業する際に受給可能な「受給資格者創業支援助成金」や会社の基盤となる人材を雇用した際に受給可能な「中小企業基盤人材確保助成金」がその代表例です。 公的資金を活用する助成金という性格上、書類の作成のほかにもその書類の提出時期が重要視され、1日でも遅れると適用除外となるなど、厳格な運用がなされています。 金額はそれぞれ、最高額で200万円と850万円。 会社設立を検討される際は、これらの効果的な活用も視野に入れて資金計画を立てることをお勧めします。
社会保険の標準報酬月額−−−H20/10/2 〜社会保険事務所による改定、年金への影響〜 社会保険料の負担が厳しい会社に対し、一部の社会保険事務所職員が標準報酬月額を実際より少なくしたうえで加入の継続を指導していた問題。 確かに健康保険や厚生年金の保険料のうち、半分を会社が負担することは資金繰りのうえでも社員が多ければ多いほど、厳しさが増幅します。 現在は給与に応じて保険料算出の基礎となる標準報酬月額が決定され、自動的にそれに応じた保険料が負荷されます。しかし、会社側からの一方的な措置でない限り、社員の合意があれば標準報酬月額を低下させることができるような措置があってもいいような気もします。 当然、将来の年金額や健康保険の傷病手当金なども少なくなりますが、毎月の手取り額が増え、会社も負担が軽減でき、社会において消費が旺盛になります。今回、問題になっているのは社員だけが知らない間に将来的に不利になる措置が採られていたことに尽きると思われます。 将来の年金設計や健康保険の運営存続等、課題は多いかもしれませんが、公的保険の「段階的選択性」なるものを導入し、労使合意のもと採用できる制度があれば、自助努力の啓発にも繋がるかもしれません。
管理監督者の判断基準−−−H20/9/15 〜採用責任などを通達〜 日本マクドナルドなど飲食業を中心に問題視されている管理監督者問題。厚生労働省は各都道府県の労働局長宛に一定の基準を通達しました。 これまでの曖昧さを解消し、残業代の支払い対象とならない店長などを管理監督者とみなすかどうかの基準です。 今回、アルバイトなどの採用責任があるか、部下の人事考課が職務かどうか、遅刻・早退などで減給されるか、などを基準として通達。これらに当てはまらない場合は、店長であっても管理監督者ではなく残業手当の支払い対象になるとの考えです。 企業にとっては、これまで管理監督者として扱ってきた地位の社員について、これらの基準に照らし合わせ、人事制度や給与体系を再考する必要があります。
企業年金の請求漏れ−−−H20/9/1 〜加入歴のある方は自己申請〜 厚生年金の上乗せとして利用されてきた企業年金の未払いが増加しています。 60歳以上の受給資格者の約3分の1にあたる147万人が未払い対象者であると年金資産を預かっている企業年金連合会が明らかにしました。 主に転職経験者が対象と思われますが、住所が変わり連絡がつかないケースもあります。請求はあくまでも企業年金に加入していた経歴のある60歳以上の方。 これまでの職場で企業年金に加入していたかどうかが不明という方も大勢いると思われ、請求漏れというより、そもそも請求権がないと勘違いされている方も多いと思われます。 確認の意味も含め、企業年金連合会に請求権があるかどうか問い合わせることも重要です。
5つの安心プラン−−−H20/8/15 〜在職老齢年金の制度見直しも〜 政府が7月下旬に明らかにした「5つの安心プラン」。この中で「高齢者が活力を持って、安心して暮らせる社会」をテーマとして高齢者雇用の促進が盛り込まれました。 最大の施策は65歳までの雇用継続。65歳以上の高齢者を雇い入れた企業に対する支援も実施するとしています。 そして、従業員にとって重要である在職老齢年金の仕組み改正。現在の仕組みは給与と年金の合計額が28万円を超えると一定額が本来受給できるはずの年金から控除されるというものです。 働ける人は年金ではなく、給与を基本とした生活を行うよう考え出された仕組みですが、一方では、年金の控除額を減らそうと働き方を調整するケースも多々見られ、労働意欲を削ぐ制度でもあると言えます。 今回の「5つの安心プラン」に具体的施策として盛り込まれたのは、この在職老齢年金の見直し。年金財政への影響も考慮しつつ、と前置きしたうえで、基準額の見直しを検討するとしました。実現までには時間を要すると思われますが、65歳まで働ける社会の実現と並行した改正になるものと思われます。
派遣労働の規制検討−−−H20/8/1 〜柔軟な働き方とのギャップ〜 日雇い派遣のあり方について検討を重ねてきた厚生労働省の有識者研究会は、一定の規制を設ける報告書をまとめました。 労災をはじめとする責任の所在が曖昧になるとされる日雇い派遣について、1ヶ月以内の雇用期間は原則として禁止する規制強化です。 あらゆる場面で長期雇用を促す行政にとっては、この規制を設けることで日雇い派遣労働者が安定的な労働にシフトすることが期待できると考えていると思われます。 しかし、人材を雇用する企業にとってはどうでしょう。短期アルバイトを活用し、合法的な人材活用を検討するきっかけにもなりえます。この時、雇用機会の減少に陥るのは、これまで日雇い派遣として生計を立てていた労働者となってしまいます。 「柔軟な働き方」とは、あらゆる雇用方法があってのこと。長期雇用を望む行政と、その長期雇用者の増加が成長速度を鈍化させる要因にもなりかねない企業。現在の日雇い派遣労働者が登録会社から離れ、そのままアルバイトになることも考えられるわけで、アルバイトとして働く人々にとっては、アルバイト期間が終了するたびに求職手続きを繰り返さなければならないことになります。
労災認定の増加−−−H20/7/18 〜非正規社員の過労死〜 外食業の「すかいらーく」に勤務していた契約店長の過労死を労災と認定したとの報道がありました。 労災は当然、正規社員以外の従業員にも適用されますが、契約社員扱いの従業員の過労死が取り上げられたこともあり、今後は正社員以外の労災認定請求が増えるかもしれません。 過労死の判定は結局、長時間労働が問題視されるものです。昨今、注目が高まっている管理監督者の該当の扱いも含め、労働時間管理と時間外手当支給が、これまで以上に重要になってくるでしょう。
会社営業トラブルの回避−−−H20/7/1 〜根本は労使関係〜 食品偽装をはじめとする会社営業の姿勢にメスが入る報道が連日のように行われている昨今、本来の問題はどこにあるのでしょう。 どの業種も消費者を軽視した営業姿勢では、いつかトラブルが発生するのは時間の問題。 しかし、問題が明るみになる前に何故、社内で解決できないのか。共通して言えるのは、行政からのメスではなく、在籍社員からのリークによって問題が発覚すること。結局は労使関係がしっかり構築されているか、残業を含む労働に対する賃金のあり方はどうなっているかなど、労務上の問題が会社営業の問題発覚につながっていると言えるでしょう。 意思疎通系統や問題改善制度などを充実させることが、トラブル防止にもなり、問題の過大化に至らない近道かもしれません。
両立支援策の拡充−−−H20/6/15 〜仕事と家庭の両立促す〜 子を持つ従業員が仕事と家庭を両立できる働き方ができるように、両立支援に対する関心が高まっています。 育児休業法では、3歳までの子を持つ従業員に短時間勤務制度など何らかの措置を採る義務を企業に課していますが、それ以上はまだ義務化されていません。 しかし、女性労働者の積極活用の側面からか、最近は小学校3年生までの子を持つ従業員にまで対象を拡げ、短時間勤務などの柔軟な働き方を義務化する検討が進んでいます。 いずれは法制化される可能性が高いでしょう。企業は今後、仕事と家庭の両立をテーマとした雇用環境の整備が求められ、就業規則の再整備が必要になります。
改正パートタイム労働法A−−−H20/6/1 〜通常の労働者への転換推進義務〜 4月から改正されたパートタイム労働法では、パートタイム労働者を通常の労働者へ転換する措置を講じることも義務化されました。 事業所によっては「正規型の労働者」と「フルタイムの基幹的な働き方をしている労働者」の両方が存在する場合もありますが、この場合はパート労働者を正規型の労働者に転換できる措置を講じる必要があります。 あるいは、通常の労働者を募集する場合、その募集内容を現在雇用しているパートタイム労働者に周知するなどで対応することも可能です。 パート労働者を正規雇用する流れを加速させる内容で、今回の改正で社内ルールの見直しも必要になってきます。
改正パートタイム労働法@−−−H20/5/15 〜労働条件の明示義務〜 4月から改正されたパートタイム労働法。雇用環境の整備を図るため、企業に課せられた義務も少なくありません。 採用の際に義務付けられたのは労働条件の明示です。仕事をする場所や仕事の内容、労働時間や賃金に関することなどは、パートタイマーに限らず全労働者に文書で明示する義務が課せられていますが、今回の改正でパートタイマーを採用する際に義務付けられたものがあります。 昇給の有無、退職手当の有無、賞与の有無、の3点です。この3点を文書等で明示することを企業に義務付け、違反し行政指導で改善が見られない場合は、10万円以下の過料に処せられることになります。 企業側としては、雇い入れの際に提示する労働条件通知書などの見直しが必要になります。
労働契約の変更に配慮−−−H20/4/29 〜不利益変更回避や労使同意を〜 会社と従業員間の労働契約。業績や社会状況に応じて働き方や給与に変化が生じる可能性は、どの企業にも存在します。 しかし、当初の労働条件を変更する際に企業側が気を付けなければならないのは、一方的な変更にしないようにすることです。 従業員にとって不利益と考えられる変更は、経営上の高度な必要性があるか、従業員に十分な時間を与えて検討したか、など変更の必要性や過程も重視されます。 会社側の一方的な変更は認められず、これまでの労働条件の継続が求められる結果になるのは、判例からも導き出せます。 変更を検討する場合は、従業員への十分な説明を行い、同意を求めることも大切な手続きの一つといえます。
ねんきん特別便−−−H20/4/18 〜確認はがきなどの提出を〜 社会保険庁が順次、送付している「ねんきん特別便」。過去から現在に至るまでの国民年金や厚生年金の加入記録が記載されています。 資格喪失年月日と資格取得年月日がつながっているか、空白期間がある場合は本当にいずれにも加入していなかった期間かどうか、などを是非、確認して下さい。 よくわからない、あるいは腑に落ちない期間があるけど面倒、などといった理由でそのまましまい込んでいる方がいますが、訂正がある場合もない場合も同封されている確認はがきや年金加入記録照会表を必ず返送して下さい。 せっかく支払ってきた年金保険料が将来に生かされないというようなことにならないよう、ご確認を。
労災認定基準−−−H20/4/8 〜労基署、家族の記録で認める〜 過労からくるうつで死亡した事故が労災と認められるかどうか。熊谷労働基準監督署はその判断基準となる資料について、死亡者の妻が記録していた日記の記録を用いました。 日記には帰宅時間などが記録されていたようですが、見方を変えれば、どこまで正確な記録か判断することも困難であるような気がします。 出勤時間も記録されていたとのことですが、出勤から帰宅までの時間がすべて業務時間と判断できるのかどうか。勤務時間の証明ができなかった会社側はこの認定に従って対応するようですが、今後の労災認定が多様化するとともに、不明確な認定が増加することも予想されます。
職場の配置転換訴訟−−−H20/3/31 〜一方的な対応は違法?〜 日本経済新聞が3月28日の朝刊で報じた米ノースウエスト航空の配置転換に関する高裁判決。一審の判決を覆し、会社側に配置転換の無効と損害賠償の支払いを命じました。 訴えたのは客室乗務員5人。経営悪化と人件費削減の必要から、地上職に配置転換になったことに対する訴訟です。 判決理由には人件費削減までの経営危機とは認められない、会社の交渉が誠実性に欠ける、配置転換による精神的苦痛を被った、ことを挙げ、賠償を認めました。 この判決からは、徹底的な交渉が必要になること、賃金減額が伴うものであれば、それだけの代償措置が求められること、が読み取れます。 配置転換はどの企業でも当然にして行われることです。しかし、労働条件の大きな変化が伴う場合は、合理的な内容やしっかりとした対応が必要になります。
60歳以降の最適賃金−−−H20/3/22 〜公的給付の有効活用を〜 60歳で定年後、継続して雇用する場合、賃金をどのくらいに設定するかは企業にとって、非常に重要なことになります。 60歳以降、従業員の方は通常、厚生年金の支給が開始され、同時に雇用保険制度からも雇用継続給付金が支給されます。 しかし、いずれも60歳時より一定程度、賃金が下がった場合に支給され、ある程度維持された賃金の場合は、これらの支給がなされないことがあります。 これらの公的給付を有効活用するには、その賃金をいくらにするかという設計が大切です。 従業員の手取り額と企業の人件費を考慮し、最適な賃金を導きだし、中には、削減された人件費を優遇税制のある退職金にまわす企業もあります。 これからは、高齢者も長く働く時代。60歳以降の最適な賃金設計を考える時代でもあります。
時間外手当の割増率増加−−−H20/3/11 〜残業抑制となるか〜 今春の労使交渉で、時間外手当を従来より割り増す企業が増えつつあります。従業員への報いと時間外労働の削減を狙いに導入している企業が大多数です。 法律上は法定労働時間を超えると原則25%の割り増しですが、これを上回る手当てを支給することで従業員の働きに対する賃金を上乗せ支給するという見方があります。 一方では、短時間労働化への流れに沿い、企業側が時間外労働の抑制に積極的になるだろうとの見方もあります。 いずれも、労使双方の合意の上で交渉がまとまっていますが、割増率が上昇すると積極的な時間外労働が増える懸念も出てきます。 このため、企業にとっては短時間労働化に向けた時間管理とともに、生産性に対する評価制度を設けるなど、人事面における運用基準を明確にし、短時間・高効率につなげる必要がでてくるでしょう。
管理監督者の扱いを再考−−−H20/3/2 〜飲食業の労働改革〜 管理監督者への残業代支払いに対する企業の考えが変化しつつあります。 マクドナルドの訴訟問題を契機に管理監督者と言われていた労働者の意識に変化が出はじめ、これに対する企業の意識改革が必要になっています。 残業代支払いをはじめた企業、手当ての中に一定時間分の残業代を盛り込む企業など対応は様々。労働時間が長くなりがちな飲食業では、トップとなる店長が管理監督者とされていましたが、裁判でこれは認められないとする判決が下り、同業種における今後の労働改革が進むものと思われます。 企業としては、時間管理による残業代支払いは行いながら、一方では、評価制度の導入・見直しで給与体系のあり方にメスを入れることが求められることになるでしょう。 労働条件は、かつてのように全員一律ではなく、一人ひとり異なることこそ当然とされる社会の到来が近いのかもしれません。
宙に浮いた年金記録問題−−−H20/2/24 〜全記録の修正は可能か〜 騒がれ続けている宙に浮いた年金記録問題。果たしてその収束は可能なのでしょうか。 老後を支える大事な年金であるため、マスコミも国民もこれを大問題として考え、政府に早急な対応を求めています。システム上の課題もあり、簡単に収束することは難しいと思われますが、いつの日にかこの問題は解決すると期待されているのも実情です。 しかし、結論から述べると完全な修正は不可能というしかありません。なぜなら、記録を修正して年金額が増える方ばかりではないからです。 現在は修正さえできれば年金額が増えるという観点からしか捉えられていませんが、修正によって加給年金や振替加算の支給がなくなるほか、大昔の記録を反映させた結果、標準報酬額が低下することも考えられるからです。 このため、修正を求めた結果、年金が減額される人も出てくる一方、あえて修正しない人も出てくるわけで、全記録の修正は不可能と見るべきでしょう。
就業規則の重要性−−−H20/2/17 〜企業防衛には不可欠〜 10人以上の従業員を雇用する企業に義務付けられている就業規則の作成と労働基準監督署への届出。最近は、この就業規則の作成がますます重要になってきています。 どの企業にも適用できる就業規則とされる市販のものやサンプルの就業規則は、ほとんど意味をなしません。そもそも、企業内のルールは各社で異なるもの。このため、就業規則も各社で独自の工夫を凝らして作成したオリジナルのものとなるはずです。 企業内にないルールが定められていたり、逆にルールとされている内容が定められていなかったりすると、トラブルが発生したときに対応できなくなり、想定外のリスクを抱えることにもなりかねません。 就業規則には、労働条件をはじめ様々な内容が盛り込まれていますが、それも企業と従業員が本来の業務に専念するために定めた最低限のルールです。 労使間のトラブルが発生し、万が一、訴訟となった場合、企業側に不利な結果となることも十分に考えられます。その結果、金銭での解決に至り、他の従業員のモチベーションが低下し、業務へも影響するという悪循環に陥るケースも数多く見受けられます。 これからは、様々なリスクから企業を守ることができる就業規則の作成が求められます。
定年後の再雇用制度について−−−H20/2/11 〜適正な賃金水準はどのくらいか〜 60歳での定年退職。これまではその後、第二の人生を歩む方々が大勢いました。しかし、健康で働く意欲が旺盛な方にとっては、その後も継続して働きたいというのが実情です。 現在は定年を60歳と定めただけでは法律違反となり、原則として65歳まで雇用できる何らかの措置を講じる必要が企業に課せられています。 これは、年金支給が段階的に65歳になることを見据え、国が企業側にも60歳以降も継続して働くことができる制度の導入を義務付けたことによります。 企業にとっては経験豊富な従業員を継続して雇用するメリットは大きいですが、問題となるのは賃金の設定です。いかに、モチベーションの低下を防ぎながら、なおかつ人件費を抑えながら雇用するかが課題となります。 従業員の方には、雇用保険からの給付と厚生年金からの在職老齢年金の給付があり、これらをうまく組み合わせることで、企業が支払う額面金額を抑え、従業員が受け取る手取り賃金額をある程度確保することが可能になります。 再雇用制度を導入している企業は90%を超えるとも言われ、60歳定年後の賃金の設定いかんによっては、人件費という固定費を抑えることができる企業と、膨張する企業の二手に分かれることになります。
管理監督者への残業代支払い訴訟−−−H20/2/3 〜法律と実態との乖離〜 1月28日に東京地裁が判決を下した日本マクドナルドへの残業代支払い命令。この判決により、「管理監督者」の位置付けの法律と実態との乖離が浮き彫りになりました。 「管理監督者」には、労働時間や休憩などを規制の対象外とすることが労働基準法で定められています。日本国内の企業では通常、課長職や部長職を管理監督者として残業代は支払わないのが大多数です。 しかし、労働基準法による「管理監督者」の定義は、労務管理などで経営側と一体的な立場にある者、出退勤などの労働時間が自由に決められる者などです。 この訴訟は同社の店長が残業代の支払いを求めたもの。地方裁判所は労働基準法による解釈を軸として企業側に支払いを命じました。 今回の判決は労働基準法上からも概ね正当な判決と言わざるを得ません。このため、国内企業では「管理監督者」への時間管理や残業代支払いを実施する流れになることが予想されます。 企業内でいう「管理職」は、法律上の「管理監督者」ではありません。これは法律と実態との乖離を感じる問題の一つですが、そもそも法律上の「管理監督者」は大多数の企業には存在しないのかもしれません。
労働・社会保険の加入者層について−−−H20/1/26 〜適用基準の強化も検討〜 労災保険・雇用保険からなる労働保険と厚生年金・健康保険からなる社会保険。このうち、社会保険の加入基準の見直しが叫ばれています。 労災保険は労働者であれば誰でも適用されますが、雇用保険は加入基準に週所定労働時間が20時間以上の者という要件があります。 一方、社会保険はいわゆる4分の3ルールがあり、週30時間以上労働するかどうかが適用の目安になっています。 しかし、保険料の負担層を増やす狙いからもこの社会保険の適用基準を20時間以上に引き下げる検討が始まっています。財政状況が苦しい中小企業向けの政府管掌健康保険、受給年齢が徐々に引き上げられる厚生年金のいずれも、支え手となる労働者が増えなければ制度が立ち行かなくなってしまうことが背景にあります。 この基準の見直しが進めば、新たに加入義務を負うのはパート労働者と定年後の再雇用者が大半でしょう。 基準の見直しは時代の流れからも致し方ないのかもしれませんが、あわせて専業主婦の国民年金保険料負担の是非に向けた議論が浮上することも考えられます。
労働契約法の意義−−−H20/1/19 〜就業規則の重要性高まる〜 平成19年12月5日に公布された労働契約法。3ヶ月以内に施行するとされており、今後は事業所が整備する就業規則の重要性が高まりそうです。 同法は使用者と労働者が労働条件について契約を締結することを定めたもの。ただ、現実的には使用者が従業員個人と契約を結ぶことは、時間や手続き面からも厳しいものです。 そこで、必要とされるのが就業規則です。同法には、「合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知されている場合には、労働条件の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする」という条文が加えられています。 就業規則については、従業員が10人未満の事業所には作成・届出の義務は課されていません。しかし、この法律の施行を機に作成を検討する必要が高まったと言えます。 就業規則は労働条件を盛り込んだ規則という側面だけではなく、社内ルールを明確にするという側面も持ち合わせています。 国が支給する各種助成金の受給申請時においても、就業規則が整っているかどうかが大きな要件になることが多々あります。 企業のリスク防衛という意味でも、早急に就業規則の作成をお勧めします。
厚生年金未納事業所への対応強化−−−H20/1/12 〜厚労省、強制徴収へ〜 約10万の事業所が該当すると言われている厚生年金保険料の未納問題について、厚生労働省は平成20年度から強制徴収で対応する方針を固めました。 厚生年金は全ての法人と5人以上の従業員を雇用する個人事業所(サービス業等は除く)に加入が義務付けられています。しかし、保険料の半分は事業主が負担する必要があるため、加入手続きをしない事業所が存在します。 中でも悪質なものは、従業員の給与から保険料の半額を徴収していながら事業所としての加入を避けているケース。徴収した保険料は事業資金に回るだけで、従業員の厚生年金加入履歴が残らないということになります。 厚生労働省はこれまで、加入を促す行動をとってはいましたが、強制的な行動とは言えませんでした。今回の決定は、これを強化するものです。 事業所への訪問を行い、それでも加入しない場合は資産を差し押さえて強制的に保険料を徴収するという内容で、悪質な事業所を減らし、従業員の厚生年金加入履歴の確保につなげる行動と言えます。 厚生年金は老後保障だけではなく、障害や死亡の際にも給付があり、未加入事業所への強制徴収は年金制度の維持と従業員の生活保障という面からも必要な手段と言えます。
パート労働者への労働条件明示義務厳格に−−−H20/1/7 〜4月からパートタイム労働法が改正〜 4月に施行される「改正パートタイム労働法」。事業主が労働者に対して明示する労働条件が、これまでより厳格な内容に改正されます。 労働基準法では、賃金や休日、始業・就業の時刻など、労働条件の基本といえる事項を絶対的明示事項として文書での明示を義務付けています。4月からは「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」の3点についても文書で明示することを義務化。違反した場合は10万円以下の過料に処せられます。 パートタイム労働者とは、その呼称に関わらず「一週間の労働時間が同じ事業所の通常の労働者の労働時間に比べて短い労働者」です。アルバイトや嘱託社員なども含まれます。期間を定めて雇用している場合は、契約更新に際して労働条件の明示義務が発生します。 この法律改正は、正社員と同等の労働をしている労働者にも均等な待遇を設けることが狙いです。国は、この法改正を見据えてパート労働者の正社員への登用や処遇制度の導入などに伴う助成金制度を創設しています。 事業主にとっては、これを機に助成金を活用しながらパートタイム労働者の雇用管理を徹底することが必要になります。
派遣労働のあり方−−−H19/12/27 〜今後も企業は積極活用するのか〜 企業が派遣会社から受け入れる派遣労働者。果たして今後も増加を続けるのでしょうか。先日の労働政策審議会で現在の規制を緩和する方針が見送られ、厚生労働省は改正法案の国会提出を断念しました。 現在は派遣労働者を一定期間雇用すると、直接雇用を申し入れる義務や派遣期間の上限を設けた規制があり、いわゆる雇い止めにならないように企業側への雇用を促しています。今回の審議会では、労働者側の規制緩和への反対意見が強く労使の意見が対立したことが背景にあります。 企業には社会保険料や退職金の負担が生じない労働者を雇用する利点があり、労働者側には規制の枠が派遣雇用を維持する利点があります。 しかし、企業が派遣労働者を雇用する時、事前に面接することは禁じられているなど雇用のミスマッチが生じやすい体制になっていることも否めません。さらに、派遣の期間や業種にも制限があるため、規制が逆に雇用の不安定を招いているとの見解もあります。 前述した通り、企業側には社会保険料や退職金の支払いが生じない利点がありますが、派遣労働者の賃金と派遣会社の紹介手数料を支払っていることも事実であり、現在の規制を緩和していく道筋が見えてくれば、紹介手数料の支払いが発生せず、専門能力を持った人材の正社員雇用に弾みがつくことも考えられます。
外国人看護師らの受け入れ体制−−−H19/12/24 〜インドネシアから実現へ〜 外国からの看護師と介護福祉士の受け入れを検討していた厚生労働省が、インドネシアからの受け入れ方針を決め、20年度にも開始します。 4万人の不足と言われる国内看護師の現状の課題を解消する狙いで、フィリピンからの受け入れが最初と見られていましたが、同国の国会での調整が難航しており、インドネシアから開始になりそうです。まず、1,000人を受け入れ、少しずつ増やしていく方針です。 受け入れる側の医療機関にとって、最初は職員や患者との間で語学や習慣などの違いによる戸惑いがあるかもしれません。しかし、時間の経過とともに徐々に理解し合い、看護師不足解消や経済協力以外の思わぬところで効果が生まれるかもしれません。 労働環境が厳しいとも言われる医療業界ですが、外国人の受け入れについても労働基準法や社会保険制度の法令遵守が問われます。現在の売り手市場が続いた場合、人材獲得に際し、働く側が労働条件を選別するということにもなります。
ワーク・ライフ・バランスの実現−−−H19/12/18 〜業務遂行のあり方を再検討〜 仕事と生活の両立を求める労働のあり方についての議論がさかんになっている今日、大企業では子育て期にある若年層を対象にした多様な就業方法を採り入れる動きが活発になっています。 長時間労働社会の代表ともいえる日本にとって、労働時間を減少させ、その時間を生活の充実のために利用することは、家族や個人の生活を大切にする欧米型の労働・生活観を求める人々が増えていることの証とも言えるでしょう。 企業にとっては、人材確保の面からも多様な働き方を受け入れる一方、業績の向上に結びつくのかどうかという懸念材料であることも確かです。 企業と従業員が互いにメリットを受けるものでなければ、ワーク・ライフ・バランスの実現とは言えません。企業は働き方の多様性に対応できる方法を採り入れ、従業員は労働時間減少を補えるだけの業務遂行能力向上を意識する必要があります。 短縮する労働時間と、向上する業務遂行能力が等しくなったとき、初めて労使双方にメリットがあるものになります。このため、業務の内容や遂行能力をどのように評価するのか再検討することも重要です。
女性労働者の正社員化加速−−−H19/12/11 〜年金財政の未来は明るい?〜 三井住友銀行が営業店に勤務している派遣社員を正社員として雇用することを発表しました。対象者は2,000人。同時に「一般職」の制度も廃止し、営業職や管理職への道も開くという人事改革です。 景気回復の影響なのか、人材不足の解消から人材確保へと変化していく中で、やはり女性の労働力の確保が重要になっています。 派遣社員の大半を占めるのも女性なら、パートの大半を占めるのも女性。平成20年4月1日からは「パートタイム労働法」の改正が待ち受けています。 雇入れに際し、昇給、退職手当、賞与の有無を文書で明示することを事業主に義務付けるほか、正社員と同等の働きである場合は賃金の決定方法も同一にすることを努力義務化することなどが盛り込まれます。 いずれの動きも女性の労働のあり方の改善につながるもので、これにより所得が増えたり、労働日数が増えたりすることで年金の支え手が増えることも確かです。 それでもパートとして働く方の中には、夫の扶養の範囲内で、という考えが存在し続けていることも否定できません。多様化する働き方を画一的にする必要はありませんが、税金と社会保険料の双方からみた扶養の範囲の再検討、そして、かねてから課題とされている専業主婦の年金負担の是非について議論を重ねることこそ、抜本的な年金制度改革につながるでしょう。
厚生年金の企業側未納責任問題−−−H19/12/5 〜特例法案、衆議院で可決〜 会社員が給料から引かれている厚生年金の保険料を、納付義務がある企業側がその義務を怠り、年金給付に影響している問題を解決するため、厚生年金特例法案が衆議院で可決され今国会中にも成立する見通しです。 厚生年金保険料は、企業と従業員が半分ずつ負担する仕組みで、企業側は従業員の給料から保険料を天引きし、企業負担分と合わせて納付することになっています。 しかし、この企業負担分を敬遠する企業があることも事実で、従業員から天引きしたままその後の納付を行わない悪質なケースも散見されていました。 このままでは、支払ったはずの従業員の年金給付に影響が出るため、政府は税金で企業側未納分を穴埋めし、企業側には国から未納分を請求する仕組みを設けることになります。現在の対象件数は5,000件といわれています。 この法案が成立すれば無事、解決への道が開けるとも思われますが、未納企業には悪質なケースもあれば倒産による資金不足が原因のケースもあります。 企業の中には健康保険や厚生年金の社会保険料負担が大きいため、その分を考慮して給料を決定するという考えもあり、そもそも企業負担分が本当に必要なのか、という意見もあります。 企業負担分を減少あるいは廃止して国民年金に一本化し、従業員には企業負担分の一部を給料として上乗せする。そして、自助努力による年金準備を促すことも政府の役目であるような気がしてなりません。
働く高齢者への年金減額は必要か−−−H19/11/30 〜ジャパンマネーの流出懸念〜 毎日のように新聞紙面に出てくる「高齢者雇用」「非正規社員」「ニート」「年金」「医療保険」「人口構造の変化」「少子高齢化」という言葉。新聞のみならず、これらをキーワードとする政府や企業の施策の行方について論じるメディアの報道量が増えているような気がしてなりません。 確かに、どれも大切なテーマではあります。そして、日々、時が流れていくことを考えると完全と言える施策はあり得ず、常に永遠のテーマであり続けるのかもれません。 その中でどうしても首を傾げてしまうのは、働く高齢者への年金減額です。現在、60歳以降も働き所得がある会社員の多くは、受け取れるはずの厚生年金が本来の受給額より減額されます。高齢化社会への一つの対応として、現役生活を長くして所得を確保させ、その分、年金給付を制限するという考えです。 一方、政府は看護・介護分野への労働者受け入れへ道を開き、フィリピンから受け入れるとしています。当事国の国会では承認されていませんが、フィリピンのみならず他のアジア諸国からの受け入れ体制も構築されていく流れになるでしょう。 高齢者の現役生活延長と海外からの労働者受け入れ。いずれも好ましい施策です。しかし、定年を迎えて退職金を受け取り、年間の大半を物価が安く気候がよい海外で生活する夫婦も増えています。 働くと年金が減額されるのならば、働かずに年金を満額受け取ったほうが得策という考えの方もいるでしょう。滞在国の生活費を賄える年金額であればなおさらです。民間保険会社から個人年金も受給すれば、生活にゆとりもできます。そして、それらのお金は当然、その国で消費されることになります。海外からの労働者も、毎月得る給料の一部を貯蓄したとしてもいずれは母国で消費することになるでしょう。 日本でゆっくり老後を過ごす、海外で働いて日本に送金するというこれらと全く逆の構図による日本への資金流入は、物価から考えても起こりにくいでしょう。 働く高齢者への年金減額が、労働意欲をそぎ、労働力人口の確保に向けた施策も結局はジャパンマネーの流出につながるといったことにならないか、と考えつつ、私は私で日本の低金利に嫌気がさし、いつの間にか外貨投資の記事に目を移してしまいます。
障害者の雇用率アップ−−−H19/11/26 〜30万人を突破〜 56人以上の従業員を雇用する事業主に義務付けられている障害者の雇用。事業主には毎年6月1日に雇用状況を報告する義務があり、今年の報告・調査の結果、初めて30万人を超えました。 56人以上を雇用する民間企業は、従業員数の1.8%にあたる人数の障害者を雇用することが義務付けられていますが、今回の調査では1.55%となっています。数字上のひらきはありますが、この数値も過去最高となり、今後もますます上昇していくでしょう。 景気回復による雇用者数の増加以外にも、近年よく言われているCSR、いわゆる企業の社会的責任に対する意識が向上していることも大きな要因と思われます。 この流れの中で今後、重要となってくるのは、健常者である従業員自身の意識向上や互いのコミュニケーション力向上です。また、課長や部長職にある方には、多様な従業員の管理や評価を行うための雇用管理能力が求められることになるでしょう。
退職所得への課税方法−−−H19/11/21 〜増税の可能性も〜 首相の諮問機関である政府税制調査会がまとめた20年度の税制改正に関する答申で、退職所得への課税のあり方が取り上げられました。 現在の課税方法は、勤続20年までは1年あたり40万円を、その後は1年あたり70万円を乗じ、合算した額を退職金から差し引く方式。30年勤続の場合は1,500万円が控除でき、さらに、控除後の額の2分の1にのみ課税するほか、分離課税にもなっています。 この方式は退職金にかかる税額が少なくなるもので、優遇税制とも言われてきました。しかし、今回の答申では、20年で急増する控除額や2分の1のみへの課税になっている点を見直す可能性を盛り込んでいます。 新たに採り入れられる考えは、多様な就労選択に中立的なものにするというもの。確かに、現在の制度は長期間労働者にとって有利ですが、転職が増えるなどの就業構造の変化が進む社会の流れに沿わなくなっているかもしれません。 1年あたりの控除額の見直し、あるいは控除額の均一化などの措置をとることも予想され、結果的に増税の流れになるかもしれません。
定年見直しによる助成金−−−H19/11/16 〜高齢法の適合要件〜 年金支給開始年齢の段階的引き上げに伴い、平成18年4月から企業は高齢者を60歳以降も雇用することが義務付けられました。将来的には65歳定年となりますが、移行措置として平成22年3月末までは63歳です。 定年の引き上げや定年の定めの廃止もありますが、最も活用されているのは継続雇用制度の導入。60歳で一旦、雇用を終了させ、その後、条件に適合する就労希望者を再雇用するもの。 高齢者の雇用確保措置には、以前から制度導入への助成金が交付されていました。そして、現在受給できるのは「定年引上げ等奨励金」。 例えば、従業員数10人の会社が定年年齢を65歳以上に引き上げた場合60万円が、70歳以上あるいは定年の廃止を行った場合は120万円が助成金として受給できるものです。 この助成金を受けるには63歳までの雇用確保措置がとられていないとなりません。しかし、中小企業はいまだ60歳定年となっていることが多いようです。これは明かな法律違反で、受給要件に当てはまらなくなります。対策としては、早急に63歳までの何らかの雇用確保措置をとる必要があります。その後、この助成金を活用して定年の引き上げなどを検討することが望まれます。
パートタイム労働法の改正について−−−H19/11/11 〜雇用継続の見直し論も浮上か〜 正社員とパートタイム労働者の均等待遇を義務付ける「改正パートタイム労働法」が平成20年4月1日に施行される。ここでいうパートタイムとは、アルバイトや嘱託など名称を問わず、正社員より労働時間が短い人。賃金の決定や教育訓練の実施などについて差別的な取り扱いをしてはならないというもの。 パートタイム労働者にとっては至極当然と言える内容ですが、条文の中には、「期間の定めのない労働契約を締結しているもののうち」とあり、その後には要約すると正社員と同一の職務内容、配置の変更が行われる人が対象となっています。 これまで、雇用に際して雇用期間を定めなかった事業所は、雇用期間を設けることも考えられ、これを設けないにしても今まで以上に評価を重視した人事制度や雇用管理を行うことになるかもしれません。 このため、パートタイム労働者にとって至極当然の法改正が、待遇改善という趣旨から正社員と同様の能力を発揮できているか「短時間」で評価される方向に向かうことも考えられます。 残念至極な法改正とならないよう、事業所は評価基準やパート用就業規則、賃金制度の作成が、パートタイム労働者はさらなる能力の向上・発揮が求められることになりそうです。
企業の長時間労働是正増える−−−H19/11/7 〜残業の申請・承認を厳格化〜 日本経済新聞社の調査によると、労働時間短縮に向けた対策を導入している企業が8割に達したとのことです。ダイキン工業は休日出勤の禁止や残業の事前許可制を導入、日立ソフトウェアエンジニアリングは長時間残業者を社長が出席する経営会議で報告し管掌執行役が対応策を検討する制度を導入しているとのこと。 ワーク・ライフ・バランスという言葉が日本社会に流れだし、政策誘導も手伝って「社員一人あたりの労働時間」が短縮するとともに、非正社員の積極活用や高齢者の再雇用が目立ち始めています。 今後、ますます時間短縮への流れが加速すると思われますが、時間短縮が定着したあとは「社員一人あたりの効率」を求める企業が増えてきそうな気がします。 日本は先進国の中でも、いわゆるホワイトカラーの労働生産性が低いとされていますが、労働時間短縮は、ワーク・ライフ・バランス⇒業務遂行能力の向上⇒企業業績の向上⇒経済活性化という流れに向けたスタートかもしれません。
年金制度はどうあるべきか−−−H19/11/2 〜保険料方式か税方式か〜 少子高齢化社会や年金未納者の増加などから制度自体が揺らいでいるとされる「年金制度」。自民党をはじめ、各政党が独自案を示していますが、結局は保険料方式か税方式かに大別できます。 保険料方式は「世代間扶養」。現役世代が老齢世代を支えるという現在の仕組み。一方の税方式は消費税を用いて年金資金を確保するもの。《国民総拠出型年金》とも言えます。 消費税を活用すれば比較的公平な負担になるとされていますが、移行に際し、これまで義務を果たしてきた人とそうでない人との間に不公平感が残らない制度も盛り込む必要があるでしょう。そうしないと加入期間が足りない人にも税方式の導入で受給権が発生し、これまでの保険料方式の考えがないがしろになってしまいます。 現在、受給に必要な加入期間は25年間。アメリカの10年、ドイツの5年などと比較しても圧倒的に長く、未納者の増加を招く一因でもあります。これを短縮すれば未納者救済、維持すれば未納者増加という意見が出ることも予測でき、八方塞がりの観さえあります。 未納者でも民間の個人年金に加入している人、長年課題とされている専業主婦の保険料負担の是非などは、税方式の導入で改善に向かうかもしれません。仮に税方式を採り入れた場合、「国民年金は年金の基礎」という考えをのもとで義務を果たしてきた人が納得する移行のあり方を確立することが重要でしょう。
サービス残業代、23億円支払い−−−H19/10/31 〜中間決算赤字に、有価証券売却で補填〜 コーヒーの製造・販売などを手掛けるキーコーヒーは、中間純利益がこれまでの4億3,000万円の黒字から10億5,500万円の赤字になると業績を下方修正しました。最大の要因は過去2年分の未払い残業代23億円の支払いが発生したため。 9月26日に岡崎労働基準監督署から時間外労働管理に関する是正勧告を受け、調査を進めた結果、不適正な時間管理に起因する未払い賃金が判明したとのこと。今後、出退社時間の管理強化、会議の削減、勤務形態の多様化に対応できる諸施策を実施するとしています。 労働基準法では、退職手当を除く賃金の支払いに関し時効を2年と定めているため、同社のケースでは17年9月から2年間分の支払いが発生したことになります。内訳は19年3月分までが19億円、19年4月から9月までが4億円。損失穴埋めのため42銘柄の投資有価証券を売却し、19億円の売却益を計上する方針です。 問題の原因は労務管理手法にあると思われますが、企業にとって業務遂行上、どうしても発生する残業なのか、あるいは社員の業務遂行能力・方法から発生する「だらだら残業」なのか、職務分析を進める必要もあります。 サービス残業問題には行政も対策を強化しておりますが、重視するのは労働時間に対する賃金が支払われているかということです。業務遂行能力の高い社員が結果的に収入増につながらないという矛盾が生じることのないよう、評価制度を確立することも重要です。
女性の育児支援で産後就労増加へ−−−H19/10/25 〜追加費用は1.5兆円〜 厚生労働省は、出産後も働き続ける女性を増やすには1.5兆円の追加費用が必要になると試算。内訳は育児休業給付や保育サービス費が9,900億円、地域の子育て支援拠点設置や児童預かり費用などが5,300億円。 現在、出産後も働いている女性は4割弱ですが、これを55%とした場合に必要となる育児支援額を試算したものです。 子育て支援に対しては、常時雇用者が100人以下の企業において初めて育児休業や短時間勤務制度の適用者が出たとき、小学校に入る前の子を養育する労働者が育児のために確保しやすい制度を設けたときなどに助成金を支給する制度もあり、場合によっては100万円以上を助成する支援策もあります。 人口減少社会の到来が明らかな今日、政府は高齢者雇用とともに女性が継続して働くことができる仕組み作りを企業に促し、企業もまた、活用しやすい仕組みを導入することで優秀な人材の流出に歯止めをかけることができるでしょう。
正規労働者減少−−−H19/10/19 〜30代男性は長時間労働〜 「景気回復」という言葉が巷に定着しつつある今日、新卒者の就職は10年程前と比較しても売り手市場と言われています。ただ、一方では非正規労働者が占める割合は雇用者全体の3割を超えたとも言われています。 人口構造、労働者の多様な働き方の選択など様々な理由があると思われ、ただそれだけで悲観的な数字と捉えるのは早計かもしれません。 この中で国が懸念しているのは若年者の雇用。結婚・出産が多く、経済的負担が大きい年齢層の所得水準が低いと晩婚化・少子化の歯止めがかからないという考えです。しかし、25〜34歳の年長フリーターの就職は難しく、転職市場が確立されている現在では、企業側も実績のある者の採用を積極化し、定職に就いた経験が浅い者の採用は控えるというのが当然の流れでもあります。逆に7割を切った正規労働者の週労働時間は増加、60時間以上残業する30代男性は21.7%とも言われます。 企業にとっては、業務運営の中心的存在となる社員の労働のあり方を改善する一方、若年者をトライアル雇用後、常用雇用者とすることが求められるかもしれません。なお、制度導入に伴う奨励金が受給できることもあります。
高齢者継続雇用制度の導入充実−−−H19/10/12 〜有給休暇取得率は伸びず〜 厚生労働省が発表した2007年の就労条件総合調査によると、高齢者の継続雇用制度を導入している企業が90%を超えました。2006年4月に施行された「改正高年齢者雇用安定法」による制度充実が数字に表れた結果と言えます。 同法では、@65歳までの段階的な定年引き上げA継続雇用制度の導入B定年撤廃ーーのいずれかによる雇用継続を求めています。このうち、退職後に労働条件を見直して再雇用するAを選択する企業が66.7%。健康面や能力による基準を設け、これを満たした者だけを再雇用することも可能なため、企業ニーズが高い選択肢です。 一方、有給休暇の取得率は46.6%。これは過去最低の数字です。高齢者雇用が増えたものの、若手や中堅社員の業務量に変化がないのか、取得率は向上しません。計画的な取得と業務効率の向上につながる人事評価制度の導入が求められます。
団塊世代、定年後はアジアで就職−−−H19/9/28 〜年金・健康管理も万全〜 人材サービス会社のパソナは、定年退職を迎える団塊世代のアジアでの就職を支援する事業を10月にも開始するそうです。いわゆる団塊世代の雇用促進策。中国が中心とみられ、現地に進出している日系企業での働き口を紹介するものです。 外国で働く際に心配な健康面に対する管理や重要な収入である年金についても、国内に24時間体制の電話相談窓口を設けて問い合わせに対応するとのことです。アジア地域では、技術者や管理職経験者に対する雇用ニーズが高いようで、これまでの経験を生かしながら海外勤務が可能になります。 北京や上海、東北部など日系企業が多く進出している都市は生活しやすい環境ですが、やはり、体とお金の問題は大切。労使双方、健康保険や厚生年金などの社会保険適用の確認を。
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